四方が急に賑《にぎ》やかになった

 そのうち燗徳利《かんどくり》が頻繁《ひんぱん》に往来し始めたら、四方が急に賑《にぎ》やかになった。野だ公は恭しく校長の前へ出て盃《さかずき》を頂いてる。いやな奴だ。うらなり君は順々に献酬《けんしゅう》をして、一巡周《いちじゅんめぐ》るつもりとみえる。はなはだご苦労である。うらなり君がおれの前へ来て...

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思わず手をぱちぱちと拍《う》った

 赤シャツが座に復するのを待ちかねて、山嵐がぬっと立ち上がったから、おれは嬉《うれ》しかったので、思わず手をぱちぱちと拍《う》った。すると狸を始め一同がことごとくおれの方を見たには少々困った。山嵐は何を云うかと思うとただ今校長始めことに教頭は古賀君の転任を非常に残念がられたが、私は少々反対で古賀君が...

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妙な病気だな

 じゃ演説をして古賀君を大いにほめてやれ、おれがすると江戸っ子のぺらぺらになって重みがなくていけない。そうして、きまった所へ出ると、急に溜飲《りゅういん》が起って咽喉《のど》の所へ、大きな丸《たま》が上がって来て言葉が出ないから、君に譲《ゆず》るからと云ったら、妙な病気だな、じゃ君は人中じゃ口は利け...

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